ドパ文庫DOPA BUNKO
名作のヤバい瞬間を30秒で。

あの物語の、
その先へ。

怖い、ずるい、切ない。
動画で出会った物語を、
今度は原作で。

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STORIES / 27

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セロ弾きのゴーシュ

いちばん下手なセロが、
動物の病気を治していた。

楽団でいちばん下手なゴーシュ。毎晩来る動物たちを追い返してばかりだったのに、床下ではそのセロの音で病気が治っていた。演奏会のあと、最後のひと言は「すまなかったなあ」。

収録本:『セロ弾きのゴーシュ』
角川文庫

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カチカチ山

太宰のカチカチ山、
兎は16歳の美少女。

37歳の冴えない狸は、兎に惚れていた。冷たくされても、焼かれても、また会いに行く。泥舟で沈みながら、最後のひと言は「惚れたが悪いか。」

収録本:『お伽草紙』
新潮文庫 · 「カチカチ山」を収録

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走れメロス

走れメロス、
実は3回寝ている。

友が人質なのに、祝宴では王との約束を忘れ、小歌を歌って歩き、倒れて「もう、どうでもいい」とまどろんだ。それでも最後は、間に合った。

収録本:『走れメロス』
新潮文庫

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注文の多い料理店

山奥の店で、
料理されるのは客だった。

扉ごとに書かれた注文を、都合よく読み続けた紳士二人。最後の注文は「壺の中の塩をたくさんよくもみ込んでください」。紙くずのようになった顔は、二度と戻らなかった。

収録本:『注文の多い料理店』
新潮文庫

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坊っちゃん

痛快な話の最後の一文は、
お墓の話。

無鉄砲で損ばかりの坊っちゃんを、ただ一人ほめてくれたのは下女の清。四国で赤シャツとぶつかり、学校を辞めて東京へ帰ると、清は涙を落として迎えた。

収録本:『坊っちゃん』
新潮文庫

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猫の事務所

休んだ翌日、
自分の仕事が消えていた。

煤だらけのかま猫は、どんなに仕事ができても仲間に嫌われた。風邪で休んだ日に陰口を吹き込まれ、翌朝、「お早うございます」に誰も返さない。

収録本:『風の又三郎 他十八篇』
岩波文庫 · 「猫の事務所」を収録

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おじいさんのランプ

50のランプを灯して、
石を投げた男。

暗い村にランプを売り歩いた巳之助は、電気に仕事を奪われた。恨みを抱いた月夜、火打石は火がつかなかった。「古くせえもなア、いざというとき間にあわねえ」。

収録本:『新美南吉童話集』
岩波文庫 · 「おじいさんのランプ」を収録

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オツベルと象

「いいね」と言うたびに、
鎖が増えた象。

オツベルの「ずうっとこっちに居たらどうだい」に「居てもいいよ」と答えた白い象。時計、鎖、分銅。仕事は増え、藁は減り、ある夜、象は仲間に手紙を書いた。

収録本:『新編 銀河鉄道の夜』
新潮文庫 · 「オツベルと象」を収録

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一房の葡萄

絵具を盗んだ僕に、
先生は葡萄をくれた。

友達のジムの絵具を盗んで、すぐにばれた僕。大好きな先生は少しも叱らず、窓の葡萄を一房、膝にのせてくれた。そして「明日はどんなことがあっても学校に来なければいけませんよ」。

収録本:『一房の葡萄 他四篇』
岩波文庫

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白

親友を見捨てた犬は、
真っ黒になった。

仲よしのクロを置いて逃げたシロ。家に帰ると、飼い主にも「どこの犬?」と言われた。今度は逃げずに命を救い続けた先に――。

収録本:『蜘蛛の糸・杜子春』
新潮文庫 · 「白」を収録

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手袋を買いに

人間の店に、
子ぎつねの手。

「決して、こっちのお手々を出しちゃ駄目よ」。それでも戸のすき間から出したのは、狐の手だった。店の人は気づいた。それでも――。

収録本:『ごんぎつね でんでんむしのかなしみ』
新潮文庫 · 「手袋を買いに」を収録

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トロッコ

乗りたかっただけ。
帰れなくなった。

泣くのをこらえて暗い道を走った八歳の良平。大人になった今も、疲れると理由もなくあの道が浮かぶ。

収録本:『蜘蛛の糸・杜子春』
新潮文庫 · 「トロッコ」を収録

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羅生門

生きるためなら、
奪っていい?

雨の夜、荒れ果てた門で出会った下人と老婆。正しさが揺らぐ、その瞬間。

収録本:『羅生門・鼻』
新潮文庫 · 「羅生門」を収録

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ABOUT DOPA BUNKO

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短く濃く。

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